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島根県

コビル
(アカアマダイ)


旬:7~10月

地元では「コビル」の名で愛されてきたアカアマダイ。
ほのかな甘さとこだわり抜いた鮮度が自慢

プライドストーリー

その名の通り、可憐な色彩と上品な甘みが魅力。
淡泊ながら旨味にあふれた身は、料理法を選ばない

 アカアマダイは名前のとおり、赤色を帯びた体が印象的な魚。眼の後ろには三角形をした銀白色の斑紋、尾びれには4、5本の黄色い縦縞があります。アマダイという名前の由来は、身に上品な「甘」みがあることや、横顔を見ると頭を眼のすぐ前で切り落とした様な顔つきをしており、頬被りした「尼」僧に似ていることからきていると言われています。
 このアカアマダイのことを、島根県では「コビル」と呼んでいます。これは、アカアマダイが鯛と名前のつく他の魚に比べて大きくならないことからついたとされる呼び名。ほかに「クズナ」という地方名もありますが、古書には「屈頭魚(くずな)」とあり、頭がへこんだように見えることに由来していると考えられます。
 淡泊にして非常に旨味があり、高級魚として珍重されている「コビル」。刺身、煮付け、塩焼き、そのほかにも、みそ漬け、粕漬けなど、さまざまな調理法で味わうことができます。特に、一夜干など開きにすると余分な水分がなくなり旨味が一層増して美味。また淡白で上品な味であることから、洋食にも好んで使われます。

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水揚げ漁港や漁法

自慢の味と「美しい色」を食卓へお届けするために。
出荷方法の工夫により、高鮮度のまま市場へ運ぶ

 「コビル」の習性の特徴は、水深10~60mの砂泥底の小山に、穴を掘って巣穴を作ること。体半分を巣穴に埋めて頭を出してじっとしており、眼の前をエサが通りかかると飛びつきます。巣穴は海底に一様に分布しているのではなく、いくつもの巣穴が固まって集団を形成。強いなわばり意識を持ち、巣穴を中心にほとんど移動することがありません。エサとなるのは、エビ類、カニ類、小魚、イカ類など、まわりの小動物をなんでも大きな口で捕食します。島根県内各漁港では、一本釣・はえ縄、底びき網、刺し網など様々な漁法で漁獲しています。
 中でも、出雲市小伊津町では「小伊津アマダイ」として「コビル」のブランディングを推進しています。1997(平成9)年からは京阪神の市場に高品質の「コビル」を届けるため、鮮度保持や品質管理の向上に取り組むようになりました。「コビル」は死ぬとすぐに発色し、そのまま放っておくと色が褪せてしまうデリケートな魚。単に魚肉の鮮度保持だけでなく、美しい色をいかに残すかという点が重要になってきます。そのため、小伊津町では水氷の量や温度への細やかな配慮や、メインの市場となる大阪への出荷時間短縮にも挑むなど数々の工夫を経て、新鮮な状態で市場へ運ぶことができるようになりました。こうした小伊津町の取り組みは1998(平成20)年の全国漁村青壮年婦人活動実績発表大会で発表され、水産庁長官賞に輝きました。

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