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徳島県

県南のアワビ類


旬:2~9月

大きく厚く柔らかい極上の身。
磯の甘みをお楽しみください

プライドストーリー

磯の香に包まれる刺身やバター焼きで。
肝とともにいただく幸福

 徳島県の阿南市以南の海域は、岩礁性の海岸と豊富なアラメ・カジメなどの海藻に恵まれ、あわび類の宝庫です。これら海藻は、透明度高い黒潮と栄養塩豊かな内海水が適度に混ざることで繁茂しています。絶好の環境で育まれたあわび類は、肉厚で柔らかく、なおかつコリコリした歯ごたえと強い甘みが特長です。
 貝殻から身を切り離し、たわしでぬめりを取って口器周辺を除去すれば、そのまま薄く切って刺身で食べられます。フライパンで両面を焼いて作るバター焼きもおすすめ。肝は漉してソースにしたりソテーにすれば、磯の香が身の味をいっそう引き立てます。他にも、酒蒸しや天ぷらなど楽しみ方はさまざま。火を通しすぎないことが、おいしくいただくポイントです。
 漁獲対象となるあわび類は、「くろ」、「めがい」、「まだか」、「とこぶし」の4種類。身が黒く肉質が硬く甘みが強い「くろ」に対し、身が赤く柔らかいのが「めがい」と「まだか」。「とこぶし」は小型で比較的滑らかな表面の貝殻が特徴です。生息する水深で浅い順に並べると、「とこぶし」、「くろ」、「めがい」、「まだか」となります。「めがい」や「まだか」の生息水深は深いところでは20メートルを超えるため、これを採るには体力と技術力が求められます。
 「とこぶし」は6~9月、ほかのあわび類は10~1月に放卵・放精します。受精後の浮遊生活を経て、岩などに付き稚貝となり、珪藻という岩に付着する小型藻類を食べて育ちます。1センチを超える頃から、噛み取ったアラメやカジメなどの大型藻類を歯舌(しぜつ)という器官ですりつぶすようにして食べます。
 県の規則により、殻長5cm未満の「とこぶし」、9cm未満のその他のあわび類は漁獲が禁止されていますが、資源を持続的に利用するために、もっと大きくなってから採り始める漁協も多くあります。
 あわび類は人工的に生産(種苗生産)できるので、徳島県の栽培漁業センターで生産された多くの稚貝(人工種苗)が放流されています。漁獲されるあわび類に占める人工種苗の割合が多いところでは3~4割に及ぶなど、種苗放流はあわび類の漁獲を支えています。

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水揚げ漁港や漁法

素潜りやひっかけは有史以来の漁法。
採られた海底の宝は丁寧に扱われ活(いき)で流通

 あわびを採る人のことを指す「あま」という呼び名。徳島では、「海女」ではなく「海士」と書きます。あわび漁は、海士により春~夏に行われる「素潜り」と、2~3月に行われる「ひっかけ」という2種類の漁法に分類されます。
 別名「息こらえ潜水」とも呼ばれる素潜り。樽(水面で休息するための浮輪)、カゴ(樽に固定して採捕あわびを入れる網袋)、のみ(あわびを岩から剥離する金属製のへら)を使い漁を行います。昔は裸や普通の服で潜っていましたが、近年は多くの海士がウエットスーツを着用し、さらに足ひれをつけることもあります。海面で大きく息を吸った海士は、海底まで一気に潜り、のみを使い岩に固着したあわびを傷つけないよう丁寧に岩から剥離します。達人になると、20mを超える海底で複雑に入り組んだ岩礁の奥深くまで腕を入れることも。そこは「あの岩とあの岩の隙間でこうやって手を伸ばせばあわびがいる」と海士ごとに代々言い伝えられた秘密のポイント。こうして、海士による素潜り漁は受け継がれています。
 ひっかけ(別名「いさり漁」)では、小型漁船に1人で乗り、船上から海底を箱めがねで見ながら長い柄付きのかぎであわびを引っかけます。このとき、両手は箱めがねとかぎでふさがっているので、足で櫓を繰り、獲物の上に船を定位させます。手と足の連携によって漁のすべてを1人で行うこの技術は、熟練の漁師だからこそ為せる神業です。
 水揚げされたあわびは、すべて活(いき)で流通。水温・気温の高い夏場、常に新鮮な状態で消費者の方々にあわびを届けられるよう、関係者は気を抜けません。

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