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ウエカツレシピ ~JF全漁連プライドフィッシュプロジェクト企画委員会委員の上田勝彦氏による、目からウロコのお魚レシピ~

朝日おかあさん新聞で紹介された簡単で美味しいレシピを公開中!
レシピや料理のコツなど魚料理に役立つ情報をお届けしていきます!!

ゆでるだけで美味しい!湯煮のすすめ

さかなの臭みが気にならない!スーパーで売っているさかなの切り身が、びっくりするほど美味しくなります。
しかも、フライパン一つでできるので、後片付けもラクラク。そんな夢のようなさかなの調理法「湯煮」をご紹介します。

さかなの臭みとり、保存方法

魚料理に不可欠なのが、調理前に臭みをしっかり取ることです。ウエカツ流の下処理をしておけば、どんなさかなでも、味がガツンと上向きます。
簡単な処理法なので、ぜひ覚えてください。

湯煮のその前に生臭みをシャットアウト

まずはじめに活きのいい切り身を選ぼう

まず、さかなは身が透き通っていてツヤがある切り身を選びましょう。サバなら皮の縞模様がハッキリとしているものがいいです。

  1. 流水でパパっと洗う

    身の表面に付いた雑菌を水で洗い流します。細胞が水を吸わないように3秒くらいで素早く行いましょう。

  2. すばやくふき取る

    臭みは付着した水分によって増えます。身も包丁もまな板もよく拭いておいてください。
    鮮度のよい切り身は、洗うだけで臭みがとれます。

    POINT!!徹底的に水分を取り去るために吸水布(吸水性の高い布やキッチンペーパーなど)を活用しましょう!

  3. あら塩をまぶす

    洗うだけでは臭みが取れないときには塩を全体に3秒間だけまぶし、
    あとは1と同様の流れで洗ってふきます。

  4. 血などの汚れをこすり流す

    身に血合いや汚れが残っていれば、歯ブラシでこそぎ落としましょう。ほとんどの切り身のにおいはこの段階でなくなりますので、吸水布で水気を完全にふき取りましょう。

    それでもにおいが気になる時は、ボウルの中で切り身に日本酒をまぶし、流水で流してからふき取ります。
    さかなの調理には塩分が含まれた料理用の酒ではなく、清酒を使ってください。

保存のコツ
  1. ① 下処理をした切り身を、一枚一枚キッチンペーパー(不織布タイプがよい)に包みます。
  2. ② アルミの容器に並べて蓋をします。なお、アルミの蓋付き容器があれば2、3日は日持ちします。
  3. ③ 冷蔵庫に入れます。

POINT!!空気に触れさせないことが肝心なので、ぴっちりと閉まる蓋が必要です。アルミは熱の伝導率が良いので温度が安定します。
お菓子の入っていた缶箱を使ってもいいです。

湯煮の三箇条

湯煮とは、さかなの臭みを分解し、ゆでることでたんぱく質を凝固させ、短時間でうまみを閉じ込めることができる、非常にシンプルで理にかなった調理法です。

  1. 塩をふる

    ① うす塩を切り身の全体にあてて5分ほど置きます。

    しくみ
    塩をふることで、うまみが流れ出るのを防ぐとともに、臭みを表面に出します。
  2. 湯を沸かして酒を加える

    ② フライパンまたは鍋で湯を沸かし、酒(大さじ3)を加えます。

    しくみ
    日本酒の有機酸が、表面に出てきたさかなの臭みを分解します。
  3. さかなを入れたら沸騰させないこと

    ③ ②に切り身を入れたら、すぐに火力を小さくし、
    沸騰しないよう火加減を見ながら静かにゆでます。

    POINT!!けっしてグラグラ煮立たせないことに注意してください。

    ④ アクを取りながらゆでる。

    ⑤ 身がほぐれるようになるまで。

    しくみ
    さかなは100℃以上で加熱すると脂が酸化しやすくなり、うまみ成分が流れ出してしまいます。

湯煮のすごいところは、
さかなの種類を選ばないところ。
うまみを身の中に閉じこめるので
美味しさ倍増!!

こんなことも

さかなの成分が溶け出していないので、
同じお湯で付け合わせの野菜もゆでられます。

干物で湯煮も!!

干物で湯煮ができます。
酒を加えて沸かしたお湯に干物を入れて、すぐ弱火にします。アクが出やすいので、すくいながらゆでます。
写真はアジの干物。野菜と一緒にどうぞ!

撮影時の様子

朝日小学生新聞 朝日おかあさん新聞 vol.157掲載