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プライドフィッシュ

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全国のプライドフィッシュ

徳島県

阿波とくしまの
ちりめん


旬:5~10月

四国山脈と
黒潮からの贈り物

プライドストーリー

カルシウム豊富で豊かな風味。
子どもからお年寄りまで人気です

 群れて泳ぐイワシ類の稚魚(シラス)を目の細かい網で獲り、塩ゆでして干したものを「ちりめん」と呼びます。名前の由来は、干した状態が高級絹織物の「縮緬(ちりめん)」を広げたように美しいこと。乾燥させることで保存性が格段に高まるうえ、旨みも凝縮されます。和洋中どの分野でも、主役・脇役の両方をこなせる有用多才な食材です。白菜やキャベツと炒めたり、高菜や梅と合わせて海鮮パスタにしたりと、さまざまな楽しみ方ができます。徳島県民に食べ方を聞くと、「まず、特産のスダチを絞り、シンプルに食べてみて」というのではないでしょうか。基本にして定番の味は、徳島県民によく親しまれています。
 なぜ、徳島県沿岸で良質なシラスが獲れるのでしょうか。徳島県の沿岸には、南の太平洋や北の播磨灘から、海流に乗って大量にイワシの卵が運ばれてきます。四国山脈からは、吉野川などを通じて豊富な栄養分が供給され、シラスの餌となる動植物プランクトンを育てます。豊富な卵と餌、これが徳島県沿岸がイワシの絶好の漁場となる鍵です。
 シラスからは、「ちりめん」だけでなく、茹でたシラスの水気をよく切って、乾燥を施さずそのまま製品にした「釜揚げシラス」(または「釜揚げ」)も作られます。そのままはもちろん、丼や卵とじ、澄まし汁の具としても大変おいしく食べられます。また、近年は保存技術の進歩により、生のシラスを丼などで味わえる地域も増えています。どの状態でも、海の恵みのありがたさはとてもおいしく感じられることでしょう。

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水揚げ漁港や漁法

3隻の漁船がチームを組み
機動的に漁獲し、素早く加工

 シラスや親のイワシ類は、もともと地びき網によって漁獲されていました。のちに、網の両端を人に代わって2隻の船がひく船びき網という漁法が考え出されました。使用する網の形が下着のバッチ(パッチ)に似ていることから、「バッチ網(パッチ網)」とも呼ばれています。バッチ網は、大正2年に徳島市津田町の地引網漁業者、大和幾次郎氏によって考案された徳島発の漁法で、大変効率的であったため全国の産地にも普及していきました。
 漁は、網をひく2隻の漁船(網船)と、魚群探索と漁獲物の運搬を行う漁船(徳島では通称「ジャッカー」)の3隻で操業します。高速で航行できるジャッカーは、強力な魚群探知機でイワシ魚群を見つけ、網船をその場所に誘導。網船は2隻でバッチ網を引っ張り、一定量のシラスが入網したらローラーで網を巻き上げ、袋網と呼ばれる網の末端部をジャッカーに渡します。漁獲されたシラスは、鮮度が落ちないよう高速のジャッカーで直ちに港に搬送され、釜揚げやちりめんに加工されます。この漁獲から加工までの時間の短さが、徳島のちりめんの品質の良さにつながっているのです。
 シラス漁の盛期は5月から10月。漁模様に応じて1日に1~4回程度網をひきます。操業は日の出から日没の間だけ行われます。現在のシラス漁は、小松島市の和田島漁協と阿南市の阿南漁協が主産地です。

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