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香川県

ハマチ三兄弟


旬:10~12月

ハマチ養殖発祥の地、香川県
歴史と漁師の努力が生むこだわりの味

プライドストーリー

三者三様のこだわりを持って生まれた
香川県自慢のブランド「ハマチ三兄弟」

 香川県海域の冬季の平均水温は8℃を下回りますが、ハマチは水温8℃では越冬することができません。このため香川県のハマチ養殖は周年飼育・出荷が可能な九州地方などの他産地と比べ、販売上のハンディを負っていました。また、日本の水産物の消費量は減少する一方で、輸入量は増加。養殖業は「作れば売れる時代」から、「高品質で特色のあるものを売る時代」となり、香川県独自のブランドハマチの開発が強く求められていました。そこで生まれたのが、「香川ブランドハマチ三兄弟」です。
 
■長男「ひけた鰤」
 「ひけた鰤」が育つ引田は、ハマチ養殖発祥の地。昭和3年に野網和三郎氏がハマチ養殖の事業化に成功して80年以上が経ちました。今では漁業者の長年の努力と経験により、立派に出世したブリを養殖しています。「ひけた鰤」のエサは生エサと魚粉を混ぜ合わせたMP(モイストペレット)の他、栄養素がバランス良く入っているEP(エクストルーダーペレット)を多く使用。EPを多く与えることにより、過剰な脂肪分が抑えられます。これが出荷後も長時間鮮度が保たれる、おいしいブリの秘訣。夏から秋にかけて大きく成長したブリは、水温の低下とともに絶妙な脂の乗りをみせ、更においしさを増します。「ひけた鰤」であるための条件は5つ。(1)引田漁業協同組合(販売部)が責任を持って取り扱うもの。(2)引田沖養殖漁場の大型小割(25m四方で深さ20m以上)で飼育されたもの。(3)引田漁業協同組合が認めた飼料で育てたもの。(4)夏季の赤潮危険期に引田漁業協同組合が定めた制限給餌飼育を行ったもの。(5)体重4㎏以上のもの。この条件を満たすもののみが「ひけた鰤」として取り扱われます。「ひけた鰤」は、平成20年から地域団体商標の登録を受けています。
引田漁業協同組合サイト
 
■次男「なおしまハマチ」
 「なおしまハマチ」は、芸術の島「直島」で育つ姿も味もアートなハマチ。「なおしまハマチ」養殖のテーマは、健康な魚を育てること。栄養のバランスを心掛けた給餌を行い、毎月1回身体検査も行われています。餌にはケルプミールを添加したものを使用。ケルプミールは、大型海藻(渇藻)の乾燥粉末です。これを餌に1%混ぜて給餌することで、魚の脂肪代謝の促進、抗病性の向上、ミネラルの補給が可能です。さらに、体表のぬめりや体色の鮮やかさも増します。健康状態や肥満度が常にチェックされている「なおしまハマチ」。その特長は、なんといっても速い潮の流れの中で育った、引き締まった身です。過剰な脂肪がそぎ落とされ、ほどよく脂の乗ったハマチは、刺身はもちろんのこと、しゃぶしゃぶ、カルパッチョなどのメニューで堪能することができます。
直島漁業協同組合サイト
 
■三男「オリーブハマチ」
 オリーブハマチとは、香川県産を主とした"オリーブの葉"の粉末を添加したエサを規定の回数与えて飼育した養殖ハマチのことをいいます。オリーブの葉には、抗酸化作用の強いポリフェノールの一種「オレウロペイン」が豊富に含まれています。オリーブの葉粉末を添加したエサでハマチを飼育することで、酸化・変色しにくい肉質へと改善。臭みの無いさっぱりとした味わいが魅力です。世界で初めてハマチ養殖の事業化に成功した、野網和三郎氏の生誕100年とハマチ養殖80周年を迎えた平成20年。香川県の水産関係機関が一丸となり、ハマチ養殖の振興事業に取り組み生まれたのがこの「オリーブハマチ」です。県魚である「ハマチ」と県花・県木である「オリーブ」のコラボレーションは、ここでしか味わえません。
オリーブハマチサイト

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水揚げ漁港や漁法

おいしい魚は豊かな漁場から。
水温が下がる「冬」を有効活用

 「ひけた鰤」の養殖場所は沖合6kmの場所にあります。養殖には、一般の10倍以上の容積を誇る25m四方、深さ20m以上の生簀を使用。これにより、天然に近い環境で育てています。ゆったりとした環境で運動量が増え、ストレスもなく育つブリの身はぐっと引き締まります。引田漁協では1月に出荷が終わると生簀を撤去し、養殖漁場の海底耕うんを行います。海を耕すことで底泥の微生物に酸素を届け、微生物の活動を促進。底質の改善を図っています。「ひけた鰤」の養殖漁場は、自然の回復力と生産者の努力によって守られています。
 
 「なおしまハマチ」が育つ直島を含む海域は、備讃瀬戸と呼ばれています。波は小さいものの潮流が速く、秋口からは水温が急激に下がるという特徴があります。この水温の変化こそが、多くの人に愛され続ける「なおしまハマチ」のうまさの秘訣。うまみが詰まり、ギュっと引き締まった身ができあがります。この貴重な漁場を常に万全の環境に整えるため、努力が続けられています。小割生簀の数や養殖尾数は、漁場に見合った数に制限。養殖業場を汚さない適切な給餌を実施しています。また冬場は水温が下がるので、1月までにすべてを出荷し、真冬は漁場を休ませます。こうして、良好な漁場環境を維持しています。また直島漁業協同組合では、平成15年よりいち早くトレーサビリティを可能とする取組を開始。月1回の魚の健康管理を実践しています。
 
 「オリーブハマチ」は、現在香川県内の5地区(引田、小田、志度湾、庵治、直島)で生産されています。平成19年に約6,000尾の生産試験で養殖がスタート。養殖尾数も年々増加し、平成26年度には約30万尾を目標に養殖されるようになりました。オリーブハマチ管理委員会が一定のルールの下に均一で高品質な「オリーブハマチ」を生産するため、オリーブ葉の投与期間や時期等の生産管理、また販売計画、販売数量の把握や商標管理等を行っています。

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