2025年10月21日(火)にABC渋谷クッキングスタジオにて、「漁師さんが選ぶ本当においしい魚を使った簡単お魚料理教室」が開催されました。
　 本料理教室は、経済産業省「令和６年度補正ALPS処理水関連の輸入規制強化を踏まえた水産業緊急支援事業（国産水産物の魅力発信・消費拡大事業）」の一環として実施されたもので、日本の大切な食文化である魚食を推進し、国産水産物の魅力を伝え、消費を拡大することを目的に開催され、今回で2回目となります。使用する食材には全国の漁師がオススメする漁師自慢の魚「プライドフィッシュ」から「小名浜のサンマ（福島県）」、「魚庭のサワラ（大阪府）」、「香住ガニ（兵庫県）」が使用されました。また、講師にはJF福島漁連阿部宣太郎指導課長が招かれました。今回のコンセプトは「ヘルシーで高タンパク、健康にも美容にもいい魚料理をもっと食べたいけれど、手間がかかりそうで、調理も難しそう…。そんな方に向けて、手軽に作れて、おもてなしにもピッタリな魚介類を使った韓国料理」として、仕事帰りの大人の方を対象に募集し、抽選で選ばれた40名が参加しました。
　食材の紹介の後、まずはお魚料理レッスンです。ABCクッキングスタジオの講師の指導の下、プライドフィッシュ3魚種を具材とした「さんまのチゲ」と「サワラのサムギョプサル風～パジョリ添え～」、「こぼれ紅ズワイのキンパ」を作りました。特にサンマを捌く体験では、皆さんサンマに鱗があることをあまり知らず、驚きながら鱗を落としていました。「さんまのチゲ」は、ぶつ切りにしたサンマを使い、ボリューム感のある汁物となりました。参加者からは「チゲにサンマを使う発想がなく、新しい食べ方」といった感想がありました。「サワラのサムギョプサル風～パジョリ添え～」は、軽く粉付けしたサワラを揚げ焼きにしたものを付け合わせのパジョリとグリーンリーフで包んで食べる料理です。こちらも大きく切ったサワラが味の合わせやすさとボリューム感もあり、大変満足そうでした。「揚げ焼きなので油をあまり使わないのと調味料を併せるだけだったので、作りやすかった」という感想がありました。「こぼれ紅ズワイのキンパ」は、ラップを使い、巻き簾がなくても作れる海苔巻きとして体験してもらいました。ラップごと切り分けることで、型崩れなどを防ぐことができるので、皆さん綺麗なキンパを作ることができました。出来上がったキンパに山盛りのベニズワイガニのほぐし身を乗せて完成です。ベニズワイガニ特有の甘味のある身がキンパにマッチして、「こんなに甘いカニを食べたのは初めて」といった感想がありました。
　調理後、参加者は試食をしながら、JF福島漁連阿部指導課長による「サンマ漁業の現状と小名浜での取り組み」についての講演を受けました。阿部指導課長からサンマがどこから来て、どのように獲られているか、福島県沖で獲れる水産物が「常磐もの」と呼ばれる所以について説明した他、おいしいサンマの見分け方についても紹介しました。
　今回の取り組みで、福島県をはじめとする国産水産物を学んだ簡単調理法で家庭でも食べてもらえる機会になったと思います。